銀行に評価される経営計画書の作り方|蟹山昇宏税理士事務所

蟹山昇宏税理士事務所(大阪・本町)が解説します。

銀行に評価される経営計画書の作り方|bixidで数字を見える化する方法

経営計画書とは、自社の経営ビジョン・事業戦略・数値計画を一冊にまとめた文書であり、銀行融資の審査資料としてだけでなく、経営判断の羅針盤として活用できるものです。

「融資を申し込みたいが、経営計画書をどう作ればいいかわからない」「銀行に何を見せれば評価されるのか知りたい」「作成に時間がかかりそうで、どこから手をつければよいか…」——そんなお悩みをお持ちの経営者は少なくありません。

認定経営革新等支援機関として融資実行総額5億円・経営計画見える化サポート20社の実績を持つ当事務所が、銀行に評価される経営計画書の作り方と、財務分析クラウド「bixid」を使った数字の見える化の具体的な手順を解説します。

なぜ経営計画書が必要なのか

経営計画書が必要な理由は、銀行の融資審査で有利になるだけでなく、「自社の方向性を数字で明確にする」ためです。日本政策金融公庫の調査(2023年)によると、経営計画書を提出した中小企業の融資承認率は、提出しなかった企業より約20ポイント高い傾向があります。計画書の有無が、融資の可否と金利条件の両方に影響します。

理由1:融資審査で有利になる

銀行は融資の審査において、「この会社は返済できるか」を判断します。経営計画書があれば、将来の売上見込み・利益計画・返済原資を具体的な数字で示すことができます。

日本政策金融公庫や民間の金融機関でも、経営計画書の提出を求められるケースが増えています。特に1,000万円以上の融資では、数値根拠のある計画書が審査の前提となることも少なくありません。

理由2:自社の方向性が明確になる

経営計画書を作成する過程で、自社の強み・弱み・市場環境を整理することになります。「なんとなく」で進めてきた経営を、数字に基づいて見直すきっかけになります。

計画書があれば、「今年はこの目標に集中しよう」という判断軸ができます。日々の経営判断に迷いがなくなり、成長スピードが上がります。中小企業庁の調査(2022年)では、経営計画を策定している中小企業の利益率は、策定していない企業より平均3.2ポイント高いというデータもあります。

理由3:従業員と目標を共有できる

経営計画書は、従業員に会社の方向性を伝えるツールにもなります。「売上目標」「重点施策」「投資計画」を共有することで、全員が同じ方向を向いて仕事に取り組めるようになります。

当事務所のお客様の事例では、経営計画書を作成・共有した後、従業員の主体的な行動が増えたとご報告いただくケースが複数あります。

経営計画書に盛り込むべき7つの要素

銀行に評価される経営計画書のポイントは、7つの要素を整合性を持って作成することです。特に「数値計画」と「資金計画」は銀行が最も重視するパートであり、売上予測に根拠があるかどうかが審査の分かれ目になります。ビジョンと数字がつながっていると、銀行の信頼度が大きく上がります。

  1. 企業概要:事業内容・沿革・組織体制・主要取引先など、会社の基本情報をまとめます。
  2. 経営ビジョン:3年後・5年後にどのような会社を目指すのか、経営者の想いを明文化します。
  3. 外部環境分析:業界動向・市場規模・競合状況など、自社を取り巻く環境を整理します。
  4. 内部環境分析:自社の強み・弱み・課題を客観的に分析します。
  5. 事業戦略:目標を達成するための具体的な施策を記載します。新規事業、販路拡大、コスト削減など。
  6. 数値計画:売上高・営業利益・経常利益の予測を、月別または四半期別で作成します。銀行が最も重視する部分です。
  7. 資金計画:設備投資の計画・資金調達の方法・返済計画を具体的に示します。

「ビジョンと数値計画がつながっているか」「売上計画に根拠があるか」が銀行の評価ポイントです。根拠なく「前年比20%増」と書いても、審査担当者には通じません。

経営計画書がある企業とない企業の違い

経営計画書がある企業とない企業では、融資審査・経営判断・従業員マネジメントのすべてにおいて大きな差が生まれます。下記の比較表を見ると、計画書を持つことがいかに多面的な効果をもたらすかがわかります。特に融資面では、計画書なしでは審査すら通らないケースが増えています。

項目経営計画書がある企業経営計画書がない企業
融資審査数字で返済能力を示せる。審査通過率が高い定性情報のみ。担当者の判断に左右されやすい
金利条件根拠ある計画で優遇金利を引き出しやすい標準金利か、それ以上になるケースも
経営判断計画と実績を比較して素早く軌道修正できる「勘」に頼った判断になりがち
従業員共有目標と役割が全員に伝わる経営者の意図が伝わりにくい
補助金申請事業計画書を転用できる申請のたびにゼロから書く必要がある
節税対策着地予測をもとに早期に対策できる決算直前まで税額が読めない

bixidを使った経営計画書の作り方(ステップ解説)

bixidを使った経営計画書の作り方のポイントは、会計データを取り込むだけで数値計画のベースが自動生成される点です。ゼロから数字を積み上げる必要がなく、当事務所では通常2〜3回の打ち合わせ(各1時間)で計画書が完成します。財務データの見える化と計画書作成が同時に進むため、効率が大幅に上がります。

Step 1:会計データをbixidに取り込む

bixid(ビサイド)は、財務データを自動で分析・可視化するクラウドツールです。freeeや弥生会計などの会計ソフトとデータ連携が可能です。freeeとbixidを連携すると、日々の取引データが自動で反映され、リアルタイムの財務分析ができます。

月次決算でfreee×bixidを活用する方法と組み合わせると、計画書の精度がさらに上がります。

Step 2:過去3期の実績を分析する

bixidは過去の実績データをもとに、売上・利益・キャッシュフローのトレンドを自動でグラフ化します。「売上は伸びているが利益率が下がっている」「固定費が増加傾向にある」といった課題が一目でわかります。

freee公式調査(2023年)によると、財務データを可視化したことで「経営課題を早期に発見できた」と回答した経営者は全体の68%にのぼります。当事務所でも、bixid導入後に初めて利益構造の問題に気づいたというお客様が複数いらっしゃいます。

Step 3:数値計画を作成してシミュレーションする

過去の実績をベースに、来期・再来期の売上・利益・資金計画をbixid上で作成します。「売上が10%増えたら利益はどうなるか」「借入を増やしたらキャッシュフローはどう変わるか」をシミュレーションしながら、現実的な数字を固めていきます。

計画は最長10期まで作成することができます。10年後の状況はわからないケースも多いですので、まずは今後3期の経営計画を作ってみるのをおススメしています。

bixidで作成したグラフや表はそのまま印刷・PDF出力できるため、銀行提出用の資料として見栄えよく仕上がります。当事務所では、bixidの出力資料をもとに銀行との面談対策も行っています。大阪の中小企業向け節税対策も、計画書と一緒に検討するのがおすすめです。

認定経営革新等支援機関によるbixid活用の融資支援

認定経営革新等支援機関が関与した経営計画書は、銀行の信頼度が高まります。当事務所では、bixidで財務を見える化しながら経営計画書を作成し、これまでに融資実行総額5億円の実績を上げてきました。認定支援機関の関与は、一部の融資制度では金利優遇の条件にもなっています。

当事務所は、中小企業庁から認定を受けた「認定経営革新等支援機関」です。税理士が融資の申込から計画書作成・銀行との面談対策まで一貫してサポートします。

  • 経営改善計画の策定支援
  • 事業再構築補助金など各種補助金の申請支援
  • 融資申込時の計画書作成・面談対策
  • 早期経営改善計画策定支援事業の活用

bixidで財務データが見える化されると、「来期の売上をどう伸ばすか」「設備投資のタイミングはいつがベストか」「新規事業に投資する余力はあるか」といった未来の話が税理士とできるようになります。「税理士は過去の数字を見る人」から「一緒に将来を考えるパートナー」へ。当事務所が目指しているのは、そういう関係性です。

顧問税理士の費用相場と選び方も参考にしながら、経営計画の相談ができるパートナー選びを検討してみてください。

よくある質問(FAQ)

経営計画書とbixidに関するよくある質問にお答えします。融資・費用・活用範囲について、当事務所への相談前にご確認ください。

Q1. 経営計画書は何ページくらいが適切ですか?

融資用であれば10〜20ページ程度が目安です。重要なのは、銀行が知りたい情報が過不足なく盛り込まれていることです。bixidを使うと、必要な数値やグラフが自動で整理されるため、適切なボリュームの計画書を効率よく作成できます。

Q2. 経営計画書は自分で作れますか?

作成すること自体は可能です。ただし、銀行に評価される計画書を作るには、財務分析の知識と銀行目線の理解が必要です。認定経営革新等支援機関である税理士と一緒に作成することをおすすめします。

Q3. freeeのデータをbixidに連携できますか?

はい、freeeとbixidはデータ連携が可能です。freeeで日々の取引を記録し、bixidで経営分析・計画作成を行うのが最も効率的な運用方法です。当事務所はfreee認定5つ星アドバイザーとしてfreeeとbixidを組み合わせた導入支援を行っています。

Q4. 融資以外にも経営計画書は役立ちますか?

はい、補助金の申請・事業承継の準備・新規事業の検討など、さまざまな場面で活用できます。社内の目標共有ツールとしても有効で、会社設立後の事業計画にも活用いただけます。

Q5. 経営計画書はどのくらいの頻度で見直すべきですか?

少なくとも年1回、できれば四半期ごとに見直すのが理想です。bixidを使えば、計画と実績の差異を自動でモニタリングできます。月次決算でfreee×bixidを活用する方法と組み合わせると、さらに効果的です。

まとめ:経営計画書は「未来への投資」

経営計画書は、融資のためだけの書類ではありません。自社の現状を正しく把握し、将来の方向性を数字で明確にするための「未来への投資」です。bixidを活用すれば、財務データの見える化から計画書の作成・銀行提出まで、従来の半分以下の時間で完成できます。

  • 経営計画書は融資審査・経営判断・従業員共有の三つに効果がある
  • 銀行が重視するのは「数値計画」と「資金計画」の整合性
  • bixidを使うと過去実績から数値計画のベースが自動生成される
  • 認定経営革新等支援機関が関与すると銀行の信頼度が上がる
  • 当事務所の実績:融資実行総額5億円・20社のサポート実績

当事務所は、freee認定5つ星アドバイザー・bixider認定事務所・認定経営革新等支援機関として、数字の見える化から経営計画の策定、融資の成功まで一貫してサポートしています。

今の税理士に経営計画の相談ができていない方は、税理士の変更も選択肢のひとつです。まずは当事務所にご相談ください。

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この記事を書いた人

蟹山 昇宏(かにやま のりひろ)|税理士
近畿税理士会所属(登録番号138494号)。蟹山昇宏税理士事務所 代表。大阪市中央区安土町(本町駅徒歩3分)。freee認定5つ星アドバイザー、bixider認定事務所、認定経営革新等支援機関。中小企業の節税・freee導入・資金調達を一貫して支援。「わかりやすく、ていねいに」がモットー。