
蟹山昇宏税理士事務所(大阪・本町)が解説します。
月次決算を始めると会社が変わる|freee×bixidで経営を見える化する方法
「決算が終わるまで、今期の利益がわからない。いついくら税金を納税するかわからない」「税理士から納税額500万円と連絡があった。納期限は明日だ」「数字を見るのは年に1回、決算の時だけ。」——そんな状態で、正しい経営判断ができるでしょうか。
月次決算を始めれば、会社は変わります。この記事では、freee認定5つ星アドバイザー・bixider認定事務所として多くの中小企業を支援してきた大阪の税理士が、月次決算のメリットと、bixid×freeeで経営を見える化する方法を解説します。
月次決算とは?年1回の決算との違い
月次決算とは、毎月の経営成績と財政状態をまとめる作業のことです。多くの中小企業では年1回の決算(本決算)しか行っていませんが、月次決算は毎月「ミニ決算」を行うイメージです。
年1回の決算だけでは手遅れになる
年1回の決算は、いわば「1年間の通知表」です。しかし、通知表をもらった時にはすでに1年が終わっています。
- 利益が出ているのか赤字なのか、年度末まで正確にわからない
- 問題が発生していても、気づいた時には手遅れになっていることが多い
- 節税対策も、決算直前では打てる手が限られる
- 納税額がわかった時には、資金の準備が間に合わないことがある
月次決算は、毎月の経営成績をタイムリーに把握し、問題があれば即座に対策を打てる仕組みです。車の運転に例えれば、年1回の決算は「ガソリン量や速度メーターを見ずに1年間走る」ようなもの。月次決算は「毎月メーターを確認しながら走る」ようなものです。
月次決算の5つのメリット
月次決算を始めると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。当事務所のお客様の実例も交えながら、5つのメリットをご紹介します。
メリット1:問題を早期に発見できる
月次で数字を確認していれば、売上の減少・粗利率の低下・経費の増加といった問題を、発生した月に発見できます。
例えば、ある取引先の売上が3ヶ月連続で減少していれば、関係悪化や競合の台頭といった原因に早く気づけます。年1回の決算では、こうした変化に気づくのが1年後になってしまいます。
早期発見は、早期対策につながります。問題が小さいうちに手を打てば、大きな損失を防ぐことができます。
メリット2:納税額を早い段階で予測できる
月次決算を行えば、期中の段階で「今期の利益はこのくらいになりそうだ」「法人税と消費税を合わせて〇〇万円程度の納税が必要だ」という予測が立てられます。
当事務所のお客様からは「納税額が早くわかるようになって、資金の準備ができるようになった」とのお声をいただいています。決算後に「こんなに税金が出るとは思わなかった」と慌てる心配がなくなります。
国税庁の申告・納付スケジュールを把握したうえで、月次決算で納税額を予測し、計画的に資金を確保しましょう。節税対策も早い段階で検討できるため、効果的な施策を実行できます。
メリット3:融資審査で有利になる
月次決算を行っている企業は、銀行から高い評価を受けます。なぜなら、毎月の数字を把握している企業は「経営管理がしっかりしている」と判断されるからです。
日本政策金融公庫や民間銀行の融資審査では、月次の試算表の提出を求められることがあります。月次決算を行っていれば、すぐに最新の財務データを提出できるため、審査がスムーズに進みます。
融資と経営計画書について詳しくは、銀行に評価される経営計画書の作り方をご覧ください。
メリット4:経営判断のスピードがUPする
月次の数字が手元にあれば、経営判断のスピードが格段に上がります。
- 「新しい人を採用する余裕はあるか?」→ 月次の利益を見ればすぐに判断できる
- 「この設備投資は今のタイミングで大丈夫か?」→ キャッシュフローの状況を確認して判断できる
- 「広告費を増やしても利益は確保できるか?」→ 損益分岐点を把握したうえで判断できる
「勘と経験」に頼っていた判断が、「数字に基づいた判断」に変わります。これが月次決算の最大の価値です。
メリット5:節税チャンスを逃さない
決算直前に「今期は利益が出そうだから節税対策をしよう」と思っても、使える手段は限られています。月次決算を行っていれば、期中の早い段階で利益予測ができるため、計画的に節税対策を実行できます。
- 決算賞与の支給を検討する
- 必要な設備投資を前倒しする(30万円未満の少額償却資産)
- 経営セーフティ共済などの税制優遇を活用する
節税対策は早く動くほど選択肢が多く、効果も大きくなります。詳しくは中小企業の節税対策15選をご参照ください。
bixid×freeeで月次決算を自動化する方法
「月次決算が重要なのはわかったが、毎月やるのは大変そう」——そう思った方も安心してください。freeeとbixidを組み合わせれば、月次決算の手間を大幅に削減できます。実例をご紹介します。
freeeで日々の取引を自動記録
freeeは銀行口座やクレジットカードと連携し、取引データを自動で取り込みます。日々の仕訳がほぼ自動で完了するため、月末にまとめて入力する必要がありません。
当事務所の導入実績では、freee導入により経理にかかる時間が月20時間から月8時間に削減(60%削減)された実例があります。freeeの詳細はfreee導入の解説記事をご覧ください。
bixidで財務データを自動分析・可視化
freeeで記録したデータをbixidに連携すれば、月次の経営成績が自動でグラフ・表に可視化されます。
- 損益の推移:売上・固定費・変動費・販管費・経常利益の月次推移をグラフで確認
- キャッシュフロー分析:お金の流れを3つの区分(営業・投資・財務)で把握
- 予算と実績の比較:計画と実績の差異をモニタリング
- 1年先までの納税額を予測:決算までの法人税・消費税の予定納税額を自動計算。本決算で納付する税額も自動計算します
手作業でExcelのグラフを加工して作る必要はありません。bixidが見やすい資料を作成してくれます。
税理士と一緒に月次ミーティング
freeeとbixidで自動化された月次データをもとに、税理士と毎月ミーティングを行います。
bixidの画面を一緒に見ながら、「今月の売上は計画より低い。原因は何か?」「来月の資金繰りは問題ないか?」「今期の納税額はどのくらいになりそうか?」といった議論ができます。
当事務所のお客様からは「bixidのおかげで、税理士と会社の将来について話すことができるようになった」とのお声をいただいています。過去の数字を報告するだけの面談から、未来を一緒に考える面談へと変わるのです。
月次決算から経営計画への発展
月次決算で毎月の数字を把握できるようになったら、次のステップは「経営計画の策定」です。
月次決算で蓄積した実績データをもとに、bixidで来期の売上・利益・キャッシュフローの計画を立てます。計画があれば、毎月の月次決算で「計画と実績の差異」を確認できるため、PDCAサイクルが回り始めます。
会社が成長するか否かは社長の頭の中に将来ビジョンがあるかないかだと強く感じています。社長の夢の実現、社長がどうなりたいのかを聞かせてください。例えば、役員報酬を2,000万円とれるようにする、従業員を10人にする、いつまでに?その場合の売上高は、経費は、利益は、税額は、、、数字はこうなりますので、一緒に確認しましょう!といった具合です。
<経営計画のPDCA>
- Plan(計画):bixidで経営計画を作成
- Do(実行):計画に基づいて事業を運営
- Check(確認):月次決算で計画と実績を比較
- Action(改善):差異の原因を分析し、対策を実行
このPDCAサイクルが回ることで、経営のスピードと精度が飛躍的に向上します。経営計画の作り方について詳しくは、銀行に評価される経営計画書の作り方をご覧ください。
「月次決算を始めたい」「経営を見える化したい」という方は、初回30分無料のWeb面談からご相談ください。
月次決算に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 月次決算はいつまでに完了させるべきですか?
理想は翌月15日まで、遅くとも翌月末までに前月の数字を確定させるのが目標です。freeeを使えば取引データが自動で取り込まれるため、月次決算のスピードは大幅にアップします。
Q2. 小さな会社でも月次決算は必要ですか?
はい、むしろ小さな会社ほど月次決算の効果は大きいです。大企業には経理部門がありますが、中小企業では経営者自身が数字を把握する必要があります。月次決算は、経営者が自社の状況を正確に理解するための最も効果的な手段です。
Q3. 月次決算にはどのくらいの費用がかかりますか?
freeeの利用料とbixidの利用料、そして税理士の顧問料がかかります。ただし、月次決算による経営改善効果(業績アップ・問題の早期発見・節税対策・融資をスムーズに受けることができる)を考えると、十分にリターンのある投資です。顧問税理士の費用相場も参考にしてください。成長企業は当たり前に月次決算、経営計画を行っています。
Q4. 今の税理士は月次決算に対応してくれません。どうすればいいですか?
月次決算に対応していない税理士は、残念ながらまだ多いのが実情です。税理士を変更すべきサインのひとつに該当する可能性があります。月次でしっかり伴走してくれる税理士への変更を検討してみてください。変更が難しくても、弊社でセカンドオピニオン対応することも可能です。お気軽にご相談ください。
Q5. freeeとbixid以外のツールでも月次決算はできますか?
はい、他の会計ソフトでも月次決算自体は可能です。ただし、freeeとbixidの組み合わせは、データ連携の自動化・財務の可視化・経営計画との連動という点で、中小企業にとって最も効率的な組み合わせのひとつです。
Q6. 月次決算を始めてから成果が出るまでどのくらいかかりますか?
3ヶ月程度で「数字が見える安心感」を実感される方が多いです。6ヶ月〜1年経つと、データが蓄積されて傾向分析ができるようになり、経営判断の精度がさらに上がります。
Q7. 大阪以外の企業でも対応可能ですか?
はい、freeeとbixidはクラウドツールのため、全国どこからでもご利用いただけます。Web面談・画面共有で、対面と変わらないクオリティのサポートを提供しています。
まとめ:月次決算は「経営を変える第一歩」
月次決算を始めると、会社は変わります。業績アップ、問題の早期発見、納税額の予測、融資審査での優位性、経営判断のスピードアップ、節税チャンスの確保——これらのメリットは、すべて「毎月の数字を見る」という習慣から生まれます。
freeeで日々の取引を自動記録し、bixidで経営を見える化し、税理士と一緒に毎月振り返る。この仕組みを整えることが、経営を次のステージに引き上げる第一歩です。
当事務所は、freee認定5つ星アドバイザー・bixider認定事務所・認定経営革新等支援機関として、月次決算の導入から経営計画の策定まで一貫してサポートしています。資金繰りの改善や会社設立後の経営支援もお任せください。
「月次決算に興味があるが、何から始めればいいかわからない」という方は、初回30分無料のWeb面談でお気軽にご相談ください。bixidの画面をお見せしながら、御社に合った月次決算の始め方をご提案します。
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この記事を書いた人
蟹山 昇宏(かにやま のりひろ)|税理士
近畿税理士会所属(登録番号138494号)。蟹山昇宏税理士事務所 代表。大阪市中央区安土町(本町駅徒歩3分)。freee認定5つ星アドバイザー、bixider認定事務所、認定経営革新等支援機関。中小企業の節税・freee導入・資金調達を一貫して支援。「わかりやすく、ていねいに」がモットー。

