中小企業が銀行融資を受けやすくなる経営計画書の書き方|蟹山昇宏税理士事務所

蟹山昇宏税理士事務所(大阪・本町)が解説します。

freee×bixidで経営計画書の数字を自動集計する方法|大阪の税理士が解説

経営計画書とは、自社の現状・戦略・財務見通しをまとめた資料です。freee×bixidを連携させると、経営計画書に必要な過去実績・資金繰り予測・業績推移を自動集計でき、手作業を大幅に削減できます。

「経営計画書を作りたいが、数字をどこからどう集めればいいかわからない」

「銀行に提出する計画書を作ったが、根拠が弱いと指摘された」

「毎月の実績を計画書に反映する作業が面倒で、結局計画書が放置されている」

このような悩みをお持ちの経営者の方は多いと思います。

結論からお伝えします。freee会計とbixidをAPI連携すると、毎日深夜に自動同期が走り、経営計画書の実績値が自動で反映されます。最短30分で銀行提出用の経営計画書が完成し、月次の実績更新も手間なく続けられます。

経営計画書とは?銀行が重視する3つのポイント

銀行融資では、返済能力・資金使途・経営者の信頼性の3点を中心に審査します。経営計画書はこの3点を数字と言葉で示す書類であり、融資可否を左右する重要な資料です。freee×bixidで作成した計画書は、会計データが根拠になるため、銀行担当者への説得力が高まります。

事業計画書と経営計画書の違い

「事業計画書」と「経営計画書」は混同されやすい言葉です。一般的な違いは以下のとおりです。

  • 事業計画書: 新規事業や創業時に作る。事業モデル・市場性・収益予測が中心
  • 経営計画書: 既存企業が毎期作成する。過去実績・今期目標・資金繰りが中心

銀行融資では「経営計画書」を求められるケースが多く、過去3期分の実績と今後3〜5年の見通しを示すことが一般的です。freee会計のデータがあれば、過去実績の集計はbixidが自動で行います。

銀行融資審査で見られる3つのポイント

日本政策金融公庫や金融機関の審査では、主に以下の3点を確認します。

  1. 返済能力: 毎月の返済額をキャッシュフローで賄えるか
  2. 資金使途: 借りたお金を何に使い、どう回収するか
  3. 経営者の信頼性: 代表者の経歴・過去の業績推移・財務管理の姿勢

中小企業庁の調査(2023年版中小企業白書)によると、金融機関が融資判断で重視する資料のうち、「決算書・試算表」と「事業計画書」を挙げた割合は8割を超えています。数字の根拠を示すことが、審査通過の鍵です。

認定経営革新等支援機関の関与で変わること

認定経営革新等支援機関(以下、認定支援機関)とは、中小企業の経営支援を行う専門家として国が認定した機関です。税理士・公認会計士・金融機関などが認定を受けています。

認定支援機関が関与した経営計画書は、以下の点で銀行からの評価が高まります。

  • 「経営力向上計画」の認定を受けられる(税制優遇あり)
  • 日本政策金融公庫の「中小企業経営力強化資金」の利用資格が得られる
  • 計画書の数字に第三者のチェックが入るため、銀行の信頼度が上がる

当事務所は認定経営革新等支援機関として、経営計画書の作成から銀行交渉のサポートまで一貫して対応しています。

freee×bixidで何ができるか|連携の全体像

freee会計のデータをbixidにAPI連携すると、約30種類のレポートが自動作成されます。資金繰り予測、月次業績推移、経営計画書の数字自動集計が可能になり、経理担当者や経営者が手作業で数字を集める手間がほぼゼロになります。

bixidとは——登録3万社超の経営管理クラウド

bixidは、会計データをもとに経営の見える化を支援するクラウドサービスです。2025年時点で登録事業者数は3万社を超え、全国1,000以上の会計事務所が顧問先向けに活用しています。

主な特徴は以下のとおりです。

  • 約30種類の経営レポートを自動作成
  • スマートフォンアプリで外出先からでも経営状況を確認できる
  • 経営計画の作成を自動アシスト(実績値は会計データから自動反映)
  • 複数の経営計画を作成し、決算予測やシミュレーションに対応

当事務所はbixider認定事務所として、顧問先へのbixid導入から活用支援まで対応しています。freeeとbixidの組み合わせは、当事務所が最も推奨する経営管理の仕組みです。

freeeとbixidの連携で自動化できること

freee会計とbixidはAPIで連携します。連携後に自動化できる主な作業は以下のとおりです。

  • 毎日深夜の自動同期: freee会計のデータが毎日1回、深夜にbixidへ自動転送される
  • 手動キックによる即時反映: 必要なときにボタン1つで即座に最新データを取り込める
  • 参照できるデータ: 勘定科目・事業所情報・貸借対照表(BS)・損益計算書(PL)・仕訳帳
  • 月次決算レポートの自動作成: 前月比・前年同月比・予算対比が自動でグラフ化される

当事務所の顧問先の実例では、毎月の試算表作成にかかっていた時間が平均2〜3時間から30分以内に短縮されたケースもあります。

経営計画書の数字を最短30分で自動集計する仕組み

bixidの「経営計画」機能を使うと、freee会計の実績データが計画書に自動反映されます。経営者がゼロから数字を入力する必要はありません。

具体的な流れは以下のとおりです。

  1. freee会計の過去実績がbixidに自動反映される
  2. bixidの経営計画に実績値が自動入力される
  3. 経営者は「今後の目標値」を入力するだけで計画書が完成する
  4. 複数パターンの計画を作成して、シミュレーション比較もできる

最短30分で経営計画書の作成が完了します。予実管理もfreee会計の月次数字が自動更新されるため、「作って終わり」にならない計画書運用が実現できます。

freee×bixid連携の設定手順

連携設定はfreeeアプリストアからbixidを追加し、セットアップURLにアクセスするだけで完了します。難しいプログラミングや専門知識は不要で、経理担当者の方でも設定できます。設定後は自動同期が始まり、翌朝には最新データがbixidに反映されています。

Step 1 — freeeアプリストアでbixidを追加する

まずfreee会計の管理画面からアプリ連携の設定を行います。

  1. freee会計にログインする
  2. 画面右上の「設定」メニューを開く
  3. 「アプリ連携」または「freeeアプリストア」を選択する
  4. 検索欄に「bixid」と入力して検索する
  5. bixidのアプリページで「連携を許可する」ボタンをクリックする

この操作でfreee側の設定は完了です。freeeからbixidへのデータ参照権限が付与されます。freeeアプリストアでは、勘定科目・事業所情報・貸借対照表・仕訳帳・損益計算書のデータをbixidが参照できるようになります。

Step 2 — bixidにfreeeのデータを取り込む

次にbixid側でfreeeとの連携を完了させます。

  1. bixidのセットアップURL(https://apps.bixid.net/ac-import/)にアクセスする
  2. bixidアカウントにログインする(アカウント未作成の場合はここで新規登録)
  3. 連携する事業所(freeeの会社)を選択する
  4. 「連携開始」ボタンをクリックする
  5. 初回データ取り込みが完了するまで数分待つ

連携完了後は、毎日深夜に自動同期が実行されます。急いで最新データを確認したいときは、bixidの管理画面から手動でデータ取込することも可能です。

Step 3 — 経営計画書に数値を転記する

データ連携が完了すると、bixidの経営計画機能が使えるようになります。

  1. bixid管理画面の「経営計画」メニューを開く
  2. 「新規計画を作成する」を選択する
  3. 計画期間(例:2026年4月〜2027年3月)を設定する
  4. freee会計から自動反映された過去実績を確認する
  5. 今期・来期の目標値を入力する(売上・費用・利益など)
  6. 「計画書を出力する」で銀行提出用PDFを生成する

実績値はfreeeのデータから自動入力されるため、経営者が入力するのは将来の目標値だけです。複数パターンの計画を作成して、好業績シナリオ・標準シナリオ・低業績シナリオの比較も可能です。

銀行融資に通る経営計画書の7つの必須項目

銀行融資の審査では、7つの項目を網羅的に記載することで審査通過率が大幅に上がります。特に「数字の根拠」が弱い計画書は審査で落とされやすく、freee×bixidで作成した実績ベースの数字があると担当者への説明がスムーズになります。

会社概要・代表者経歴(信頼性の土台)

経営計画書の冒頭には、会社の基本情報と代表者の経歴を記載します。銀行は「この経営者なら信頼できる」という判断を、経歴と実績から行います。

  • 会社名・設立年・資本金・従業員数
  • 事業内容の概要(主要製品・サービス・顧客層)
  • 代表者の職歴・業界経験年数・保有資格
  • 主要取引先と取引年数(長期取引先があると評価が高い)

事業内容・市場分析・競合優位性

「なぜこの事業が儲かるのか」を客観的に示すセクションです。感覚的な記述ではなく、数字と市場データで裏付けます。

  • ターゲット市場の規模と成長性(出典を明記する)
  • 競合他社との差別化ポイント(価格・品質・サービス・立地など)
  • 自社の強み(特許・技術力・人材・ブランド力など)
  • リスク要因と対応策

中小企業庁の「ミラサポplus」では業種別の市場データが無料で参照できます。計画書に引用することで根拠の信頼性が高まります。

業績推移・収益予測・返済計画(数字の根拠)

銀行が最も注目する財務セクションです。freee×bixidで自動集計したデータが直接活きる場面です。

  • 過去3期の実績: 売上・粗利・営業利益・経常利益・キャッシュフロー
  • 今後3〜5年の収益予測: 根拠のある積み上げ式で作成する
  • 借入金残高と返済スケジュール: 新規借入後の返済余力を示す
  • 資金繰り表: 月次の入出金見通しと手元資金の推移

日本政策金融公庫の融資担当者へのヒアリングでは、「過去実績との整合性が取れた計画書は審査がスムーズ」という声が多く聞かれます。freeeの会計データをそのまま使えるbixidは、この点で大きな強みを発揮します。

銀行担当者の心をつかむ「数値の見せ方」3つのコツ

銀行担当者が経営計画書を評価するとき、最も重視するのは「数字の見やすさ」と「根拠の明確さ」です。過去3期のグラフ、資金繰り表、積み上げ式売上予測の3つを揃えることで、担当者が短時間で内容を理解でき、承認稟議が通りやすくなります。

過去3期分の実績推移をグラフで示す

売上・粗利・営業利益の推移を折れ線グラフや棒グラフで視覚化します。数字の羅列より、グラフのほうが担当者はトレンドを瞬時に把握できます。

bixidでは、freeeの会計データをもとに業績推移グラフが自動生成されます。過去3期分のPLデータがある場合、手作業でExcelにデータを入力する必要はありません。グラフのダウンロードや印刷も管理画面から行えます。

資金繰り表で「返済余力」を見える化する

銀行が融資審査で最も気にするのは「返済可能か」という点です。月次の資金繰り表で、手元資金の推移と返済余力を数字で示します。

資金繰り表に含める項目は以下のとおりです。

  • 月次の売上入金予定(回収サイト別に分類)
  • 仕入・外注費・固定費の支払予定
  • 借入返済額(既存+新規)
  • 月末手元資金残高(最低でも月商1ヶ月分を確保できるか)

月次決算でfreee×bixidを活用する方法でも解説していますが、月次決算を継続していると資金繰り表の精度が格段に上がります。

根拠のある売上予測の作り方

「前年比120%」のような売上予測もOKですが、根拠ある売上予測ができればさらに良いでしょう。

  1. 既存顧客の継続売上: 主要顧客の契約継続率・単価推移をもとに算出する
  2. 新規顧客からの売上: 営業活動の実績(問い合わせ数・成約率・単価)から積み上げる
  3. 新規事業・新商品: 市場規模・シェア獲得目標・販売単価を根拠として示す

bixidの経営計画機能では、月次・四半期・年次の目標値を入力すると、実績との対比グラフが自動で更新されます。計画と実績のズレを毎月確認しながら修正できるため、計画書が「生きた書類」として機能します。

【比較表】自分で作る vs 税理士と一緒に作る

経営計画書を自分で作るか、税理士と一緒に作るかで、銀行からの評価が大きく変わります。自作は費用を抑えられる一方、認定支援機関の署名がないため、一部の優遇制度が使えません。税理士関与の計画書は、融資条件の改善や補助金申請でも有利に働きます。

項目自分で作る場合税理士と一緒に作る場合
費用ほぼ0円(時間コストは発生)月額5〜30万円程度(事務所による)
作成時間10〜40時間程度実質2〜5時間(税理士が骨格を作成)
数字の根拠自己作成のため客観性が弱い会計データから自動集計で客観性が高い
認定支援機関の署名なしあり(税理士が認定支援機関の場合)
優遇融資の利用不可(一部制度)可能(日本公庫の経営力強化資金など)
補助金申請一部は可能ものづくり補助金等で採択率が上がる
銀行担当者の評価普通高い(第三者チェック済みのため)
計画の精度経営者の知識に依存税理士の実務知識が反映される

認定経営革新等支援機関とは

認定経営革新等支援機関とは、中小企業支援に関する専門知識・実務経験を持つとして、国(経済産業省・中小企業庁)が認定した機関です。認定を受けた税理士・公認会計士・金融機関が対象で、全国に約4万機関あります。

認定支援機関が関与した経営計画書を使うと、以下の制度が利用できます。

  • 日本政策金融公庫「中小企業経営力強化資金」(基準利率より低い金利で借りられる)
  • 「経営力向上計画」の認定(固定資産税の軽減等)
  • ものづくり補助金・事業再構築補助金の申請サポート

税理士が計画書作成に関与するメリット

当事務所はbixid認定事務所かつ認定経営革新等支援機関として、以下のサポートを提供しています。

  • freee×bixid連携のセットアップ支援(設定から運用定着まで)
  • 月次データをもとにした経営計画書の自動作成と更新
  • 銀行提出用の経営計画書への認定支援機関としての署名・押印
  • 融資申込前の計画書レビューと銀行交渉のアドバイス

大阪の顧問税理士費用の相場freee導入で経理が変わる方法もあわせてご覧ください。freee×bixid導入の費用感と効果をまとめています。

まとめ

freee×bixidの連携で、経営計画書の数字集計から月次更新まで自動化できます。銀行融資に向けた計画書作成は、認定支援機関である税理士と一緒に取り組むことで、融資条件の改善や優遇制度の活用につながります。

チェックリスト

  • freee会計で過去3期分の会計データが入力されている
  • freeeアプリストアでbixidの連携許可を設定した
  • bixidのセットアップURL(https://apps.bixid.net/ac-import/)で事業所連携を完了した
  • bixidの経営計画機能で計画期間と目標値を設定した
  • 資金繰り表・業績推移グラフ・返済計画の3点を計画書に含めた
  • 認定支援機関(税理士)に計画書のレビューと署名を依頼した
  • 銀行担当者への説明資料としてbixidのレポートを添付した

よくある質問(FAQ)

Q1. freeeを使っていなくてもbixidは使えますか?

bixidはfreee会計以外の会計ソフトにも対応していますが、freeeとのAPI連携が最も充実しています。freeeを使っていない場合はCSV取り込みで対応できますが、自動同期の恩恵は受けられません。freee導入からbixid連携まで当事務所でサポートしていますので、まずはご相談ください。

Q2. 経営計画書の作成に税理士費用はいくらかかりますか?

経営計画書の作成費用は、内容の複雑さや銀行交渉のサポート範囲によって異なります。当事務所では顧問契約の中でfreee×bixid活用支援と計画書作成をセットで行っています。顧問費用の目安は大阪の顧問税理士費用の相場をご覧ください。

Q3. bixidの月額費用はいくらですか?

bixidの料金は事業者向けと会計事務所向けでプランが異なります。会計事務所経由で導入すると顧問先への展開費用が抑えられるケースがあります。詳細は当事務所へお問い合わせください。

Q4. freeeとbixidの連携設定は自分でできますか?

freeeアプリストアでの連携許可とbixidのセットアップURLへのアクセスだけで設定できるため、プログラミングの知識は不要です。ただし、初期設定時の勘定科目マッピングや経営計画テンプレートのカスタマイズは、税理士のサポートがあると正確に設定できます。当事務所では初期設定のサポートも行っています。

Q5. 銀行融資の審査に経営計画書は本当に必要ですか?

少額の運転資金であれば決算書だけで審査が進む場合もあります。ただし、1,000万円を超える融資や設備資金・事業拡大資金の場合は、経営計画書の提出を求められるケースがほとんどです。また、計画書を提出すると「経営をしっかり管理している会社」として評価が高まり、融資条件が改善する可能性があります。

Q6. 日本政策金融公庫に提出する経営計画書はどう作ればいいですか?

日本政策金融公庫では「創業計画書」や「企業概要書」といった専用書式が用意されています。これらに加えて、freee×bixidで作成した業績推移グラフや資金繰り表を添付すると、審査担当者が数字の根拠を確認しやすくなります。認定支援機関の関与があると「中小企業経営力強化資金」の優遇金利が適用される場合があります。

Q7. 経営計画書を作ったあと、月次でどう更新すればいいですか?

bixidの予実管理機能を使うと、freeeに入力した月次の実績が自動でbixidに反映され、計画との差異がグラフで確認できます。毎月の月次決算後にbixidのレポートを確認する習慣をつけると、計画と実績のズレを早期に把握して対策を打てます。月次決算でfreee×bixidを活用する方法で詳しく解説しています。

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freee×bixidの導入や経営計画書の作成について、ご不明な点があればお気軽にご相談ください。当事務所では初回30分のWeb面談を無料で承っています。

著者情報
蟹山 昇宏(かにやま のりひろ)|税理士
近畿税理士会所属(登録番号138494号)。蟹山昇宏税理士事務所 代表。大阪市中央区安土町(本町駅徒歩3分)。freee認定5つ星アドバイザー、bixider認定事務所、認定経営革新等支援機関。中小企業の節税・freee導入・資金調達を一貫して支援。「わかりやすく、ていねいに」がモットー。